【行列のできるお店への挑戦】


行列に並ぶか並ばないか、それが問題だ。


〚ご注意〛

・アドリブ大歓迎!常識の範囲内であれば、何をやっても大丈夫です。

・性別不問

・一人称、語尾等変えて頂いて構いません。



‪《登場人物》

①純(じゅん)性別不問

行列に並ぶのが平気な人。


②翠(みどり)性別不問

行列に並ぶのが大っ嫌いな人。




-------❁ ❁ ❁-----ここから本編-----❁ ❁ ❁-------





純:「ねぇ!翠!!ここここ!!」

翠:「どこ?」

純:「ここだよ!ネットで評判のパフェのお店!!」

翠:「・・・。」

純:「楽しみだなぁ♪」

翠:「・・・あー、・・・マジ?」

純:「マジマジ!ネットで一番人気!!」

翠:「・・・じゃなくて、これマジ?」

純:「え?どれ?」

翠:「純には見えないのかなぁ・・・。」

純:「何が?」

翠:「何って・・・。」

純:「何言ってるの?さ!並ぼ!」

翠:「そう、そこ!!」

純:「どこ?」

翠:「そこだよ!(行列を指さす)」

純:「え?どこ?(翠の指先を見る)・・・あー、爪伸びてるね。」

翠:「私の手を見るな手を!」

純:「じゃあどこよ〜?」

翠:「・・・わざとだな?」

純:「・・・え?」

翠:「わざとやってるんだなぁ!!」

純:「あー・・・、(目線を逸らして口笛を吹く)〜♪」

翠:「誤魔化しても無駄だ!!お前の事は全部まるっと何から何までお見通しだ!!」

純:「やだぁ〜!翠ったらこんな公衆の面前で惚気ないでよ〜!(バシバシ叩く)」

翠:「いたっ!痛いって!」

純:「翠ったらもう!ふふっ、後でね♡」

翠:「(大声)だぁ!!」

純:「わぁ!びっくりした!」

翠:「何が後でだ!誤魔化すんじゃない!私が並ぶのがだーーーーーっい嫌いだと知っての所業か!」

純:「・・・えへっ♪」

翠:「笑って誤魔化すな!!」

純:「だぁって、行列のお店だって言ったら、翠一緒に来てくれないでしょ?」

翠:「ぜーーーったい来ない!!」

純:「だから仕方ないじゃんか!」

翠:「嘘をついて連れてくることの何が仕方ないか!」

純:「嘘じゃないもぉ〜ん!言わなかっただけだもぉ〜ん!」

翠:「屁理屈を言うんじゃない!」

純:「だってパフェ食べたかったんだもん!」

翠:「パフェなんてどこでも食べれる!並ぶ意味がわからない!」

純:「ここのパフェはホントのホントのホントに絶品なんだよ!」

翠:「純食べたことないでしょーよ!」

純:「食べたことないけど、みんな言ってるもん!」

翠:「みんなって誰?どこのどいつ?連れてこい!」

純:「連れては来れないけど、食レポ達人の綾小路キロ麻呂とか、アナウンサーのミトンちゃんとか!あとユーツーバーのバンバンージーユキコ様も美味しいって言ってた!」

翠:「っ!なに!?バンバンジーユキコ様も!?」

純:「翠好きだよね、バンバンジーユキコ様!」

翠:「うん!バンジーとバンバンジーをこよなく愛する、ジーバンバン星のプルンセス!彼女の味覚は絶対だ!信用出来る!」

純:「ねー!」

翠:「うぬぬ・・・、バンバンジーユキコ様が美味しいと言ったパフェ・・・。確かに気になる・・・。」

純:「でしょ?さ!並ぼう!勇気を出して並ぼう!」

翠:「・・・むむぅ、・・・だが断る!!!」

純:「なんで!?」

翠:「だってよーく考えてみ?純が今名前を上げた芸能人達は、恐らく並ばずに食べている!テレビやユーツーブという特権を使って!」

純:「テレビはともかく、ユキコ様は並んでるかもしれないじゃん!」

翠:「いいや!あんなに人気のユキコ様に取材されるんだ!店側だって並ばせるはずがない!」

純:「偏見だよ!ユキコ様はきっと並んでるよ!」

翠:「だから私も並ばない!」

純:「なんでそーなるのぉ!」

翠:「純もさ、合理的に考えてみ?長時間並んで並んで足が痛くなってパンパンあしっ子になってまで耐えて、ようやくお店にたどり着いた時には売り切れてるかもしれない!そんなリスクを犯すより、サッと入れてすぐ座れるお店でパフェ食べた方が、2件ハシゴ出来るかもしれない!」

純:「え・・・、売り切れ?」

翠:「そう!こんなに人気なんだ、売り切れない保証はない!さ!他のお店に行こう!」

純:「えーー!?だってここでしか食べられないパフェがあるんだよ!?他のお店じゃ味わえない、ここだけのパフェ!しかもユキコ様も美味しいって言ってるパフェ!問答してる間にも行列増えるんだから、まずは並んで話しようよ!ねっ!」

翠:「並んだら負けだ!」

純:「何に!?何に負けるの!?」

翠:「全てにだ!私は負けない!」

純:「意味わかんないよぉ〜!」

翠:「ふんっ!」

純:「あー・・・、じゃあさ、翠、車で待ってていいよ!近くなったら呼ぶからさ、一緒に食べようよ!」

翠:「いや!純にそんなことはさせられない!他のお店行こう!」

純:「私の事なんて気にしないで!私は並ぶの平気だから!任せて!」

翠:「そんなこと言って、もし万が一、行列の真ん中に隕石でも降ってきたらどうするんだ!私は心配で心配で仕方ないじゃないか!」

純:「え・・・、降ってくるかな?」

翠:「降ってくるかもしれない。」

純:「翠・・・、私の心配してくれるんだね・・・。」

翠:「当たり前でしょ。」

純:「翠・・・。」

翠:「純・・・。」

(少しのうっとりする間)

純:「・・・はっ!いやいやいやいや!危うく流されるとこだった!」

翠:「・・・ちっ!」

純:「ここまで来たんだからとりあえず並ぼうよ!並ばないと絶対パフェ食べられないんだからさぁ!」

翠:「いいや!並ばずとも他のところで食べられるって!他のとこも美味しいって!」

純:「くぅ!このわからず屋!」

翠:「頑固者!」

(お互い睨み合う間)

純:「あー・・・、あーー!!じゃあさ、メニューだけちょっと見てみようよ!メニュー載ってるサイトがあるんだよねぇ。」

翠:「メニュー?メニューなんて見ても、私の心は変わらないよ!パフェは行列がない店で食うもの!」

純:「(検索する)・・・えーと、じゃん!これ!見て!」

翠:「え〜?・・・(画面を訝しげに見る)っ!え!?なんと!!これは!!」

純:「ね!翠の好きなシャインマスカットのパフェもあるんだよ〜!」

翠:「ぬぬぬっ!」

純:「これを食べさせたくて連れてきたんだから!」

翠:「じゅ、純にしてはやるじゃんか。・・・この煌めく黄緑の大きな粒・・・!じゅる・・・。むむぅ・・・。」

純:「ね!ユキコ様も絶賛したシャインマスカットのパフェ!どうぞご堪能あれ!!ね?」

翠:「う・・・、うーんこれは・・・。でも・・・、この列に並ぶのは・・・、ぐぬぅ。」

純:「こうしてる間にも、シャインマスカットはなくなっていってるよぉ?いーのぉー?翠、シャインマスカット大好きだよねぇ?」

翠:「ぐっ・・・!痛いところをつきおって!」

純:「翠の大好きなユキコ様イチオシの、翠が大好きなシャインマスカットがのったパフェ!翠の大好きが詰まった空間がここに!」

翠:「くぅ・・・。ぐぬぬぬぬぬぬぬっ!」

純:「さぁ!どうする?」

翠:「・・・・・・・・・。あー、トイレに行きたくなってきたなぁ。」

純:「へ?いきなり何?」

翠:「トイレに行きたいけど、近くにトイレ借りれそうなところないなぁ。」

純:「え?トイレなら、そこの角曲がった所の(コンビニにあるけど)」

翠:「(被せて)ないよね!近くに!これは並ばなきゃ行けないかなぁ、トイレに!」

純:「・・・あぁ!そうだね!トイレに!」

翠:「この行列に並ばないと行けないよね、トイレ!トイレはしょうがないよね!負けじゃないよね!勝負とはまた別問題だから!」

純:「そうだね!たぶん2時間くらい並ぶけど、トイレ行くには並ばないとね!」

翠:「に!?にじかん・・・。う、うん!並ばないと、ね・・・。」

純:「覚悟ができたなら気が変わらないうちに並ぼう!!ほら!最後尾ここ!」

翠:「(小声で)に、2時間かぁ・・・。」

純:「ほらほら!トイレのついでにパフェ食べよ!」

翠:「うん・・・、よし・・・並ぶぞ!」

純:「やったーーーー!!ふんふんふ〜ん♪・・・・・・あれ?」

翠:「どした?」

(店員さんが看板を出す)

純:「あ・・・、看板に完売って書いてある・・・。」

翠:「看板に完売・・・。」

純:「そう、看板に完売!語呂がよろしいようで!」

翠:「せっかく並んだのにぃーーー!!」

純:「私のセリフだーーー!!!」


END