【マリッジブルーの葛藤】
結婚式当日の控え室。突然マリッジブルーにおそわれて・・・。
〚ご注意〛
・アドリブ大歓迎!常識の範囲内であれば、何をやっても大丈夫です。
・性別変更可。一人称、語尾も変えて頂いて大丈夫です。
(ですが、内容的にそのままやって頂いた方がいいかもしれません。ドレス着てるので(笑))
《登場人物》
①星夜(さや)(女性)
結婚式当日、泉月にマリッジブルーになったと告白される。
②泉月(いつき)(男性)
マリッジブルーになって、やんややんやする人。
-------❁ ❁ ❁-----ここから本編-----❁ ❁ ❁-------
星夜:「(M)純白のドレスに身を包み、私は静かに窓辺に座る。
今日は、人生で一度きりの晴れの日。
心を落ち着けて、幸せに浸る。
星夜:私は今日、泉月(いつき)と晴れて結ばれる。
今まで色んなことがあったけど、それも含めて、私達の軌跡だ。
これからも二人で一緒に積み重ねていく。
私は幸せだ。」
(ノック)
泉月:「星夜(さや)?入ってもいいか?」
星夜:「泉月?・・・うん、どうぞ、入って。」
(泉月、控え室に入ってくる)
星夜:「ふふっ。」
泉月:「・・・。」
星夜:「どう?」
泉月:「・・・。」
星夜:「ふふふっ。何か言うことは?」
泉月:「・・・星夜・・・。」
星夜:「なぁに?」
泉月:「・・・俺・・・。」
星夜:「ふふふっ、感想は?」
泉月:「・・・俺!マリッジブルーになっちゃった!!」
星夜:「・・・・・・・・・・・・・・・はぁ!?」
泉月:「俺、俺、不安で仕方がないんだ!」
星夜:「え!?え!?え!?ちょ、ちょっと待って・・・」
泉月:「俺、不安で不安で不安なんだよ!」
星夜:「え!?何!?何が!?」
泉月:「星夜と結婚することが、だよぉ!」
星夜:「なんで!?なんで急にそんなことになってるの!?」
泉月:「だって急に思っちゃったんだよ!二人で上手くやって行けるのかなとか、俺の収入で生活できるのかなとか、子供できたら上手く育てられるのかなとか、パパ嫌いって言われたりするのかなとか、グレちゃわないかなとか、それで星夜と一緒になって俺を蔑ろ(ないがしろ)にするのかなとか、おじいちゃんになってもそれが続いたらどうしようとか!!
考え出したら止まらなくなって~~~!!」
星夜:「えぇ〜!?むっちゃ具体的なんですけど・・・。具体的なのに、根拠は全然ないんですけどぉ!?」
泉月:「え!?根拠ない!?」
星夜:「ないでしょ!」
泉月:「なくないよ!」
星夜:「え!?なくないの?」
泉月:「なくないよ!」
星夜:「え?え?どういうとこが?」
泉月:「だってだってだって!俺達ずっとケンカばっかりだったじゃん!
プロポーズの時だって、星夜、俺にダメ出しばっかりだったじゃん!
一生懸命考えたプロポーズだったのにぃ~~~!!」
星夜:「えー!?だってだって、あれはないでしょう!?
普通バンジージャンプしながら言う!?
しかも突然連れていかれて、下で待っててって言われて、一時間近くも待ってたらなんか遠くで一人でバンジー飛んで、また一時間近く待ってたら戻って来て、『そういう事だから』とか言われてもさぁ!
そもそもあの距離で聞こえないっつーの!せめてもっと近くで待機させてよ!」
泉月:「あんまり近くにいて、星夜に俺が当たったら危ないだろ!?
俺の決死のバンジーだったのに!勇気を振り絞ったのに!」
星夜:「優しさの見当違い!!
そもそも勇気振り絞るところが違うんだよ!」
泉月:「だってだって、勢いつけるにはあの方法しか・・・」
星夜:「あるよ!絶対他にもあるよ!」
泉月:「俺にはあれしかなかったんだ!!」
星夜:「普通でいいのよ、普通で!」
泉月:「あれが俺の普通だ!」
星夜:「確かに泉月はいつも突拍子もないことするけど。」
泉月:「勢いつけるにはバンジーが一番だって言ってたし!」
星夜:「誰が?」
泉月:「バンバンジーユキコ様!」
星夜:「誰!?バンバンジーユキコ様!」
泉月:「バンジーとバンバンジーをこよなく愛するジーバンバン星のプルンセスだよ!」
星夜:「つ、ツッコミどころ満載だけど、一番気になる、プルンセスって何!?」
泉月:「プルンプルンのゴムを使ったドレスを着ているから、プルンセス!」
星夜:「プルンプルンのゴムって何!?」
泉月:「プルンプルンのゴムはプルンプルンのゴムじゃん。」
星夜:「ゴムはプルンプルンじゃないよ!」
泉月:「バンバンジーユキコ様のドレスはプルンプルンなんだ!」
星夜:「バンバンジーユキコ様気になりすぎるよ!」
泉月:「ユーツーブもやってるよ。」
星夜:「へぇ〜!今度見てみようっと!」
泉月:「一緒に見ようよ!」
星夜:「いいね!オススメとかある?」
泉月:「俺がプロポーズしたところでやってたバンジー動画はかっこよかったよ!それがかっこよくて、俺もそこでバンジーしようって思ったんだもん!」
星夜:「へぇ〜。」
泉月:「バンバンジーユキコ様もそこでプロポーズしたんだよ!」
星夜:「バンバンジーユキコ様も!?」
泉月:「そう!バンジーした後に、颯爽と指輪を渡してさ!かっこよかったなぁ!」
星夜:「へぇ~、指輪をねぇ。」
泉月:「俺も真似しようと思って指輪用意してたんだけどさ、バンジーしたらどこか行っちゃって!もう焦った焦った!!あの指輪高かったからさぁ!」
星夜:「・・・・・・え?」
泉月:「ん?」
星夜:「・・・もしかして、なくした?」
泉月:「・・・え?」
星夜:「指輪なくしたの?」
泉月:「・・・あ!」
星夜:「なくしたの?」
泉月:「えーと・・・。」
星夜:「だからあの時口座からの引き落とし額が凄かったんだ!
私後日指輪もらったもんね?買い直したってこと?
この指輪そんなに高いんだぁって恐縮してたけど、二つ分だったって事!?」
泉月:「あは、あはは、ははははは・・・。」
星夜:「なんで黙ってたの!?」
泉月:「星夜、怒ると思ったから・・・。」
星夜:「子供か!
怒るよ!それでなくても、『共有の口座から引き落としするんだぁ』って思ったのに!そういうのは普通、泉月の貯金から引き落とすものでしょう!?」
泉月:「え!?そうなの!?」
星夜:「そうでしょうよ!」
泉月:「だって俺の収入だけじゃ、あんな高いの買えないよ。」
星夜:「そこは安くても、泉月が買ってくれたからって付加価値で、私には何倍もの価値が生まれるの!値段じゃないの!」
泉月:「へぇ!そうなんだ!じゃあもっと安いのにすれば良かった!」
星夜:「あーーー!!もう!!そういう事でもない!乙女心をほんっとわかってない!」
泉月:「でもこれから二人で生活する事を考えたら、俺の貯金は切り崩せないなって思ったんだよ。」
星夜:「え?なんで?・・・もしかして、二人の将来のため?」
泉月:「そうだよ。」
星夜:「・・・泉月。ちゃんと考えてくれてたんだ・・・。」
泉月:「だって結婚しちゃったら、俺が自由に使えるお金なくなっちゃうじゃん。星夜、しっかりしてるから、全部お財布握っちゃうでしょ?そしたらゲームとか買うのにも不自由するし、今のうちに俺の分として貯めておかなきゃなってさ!」
星夜:「そうですよねーー!そんなことだろうと思ってましたー!!」
泉月:「何?なんかまた怒ってる?」
星夜:「怒ってるし呆れてるの!」
泉月:「え?なんで?」
星夜:「それが分からない事に呆れてる・・・。」
泉月:「呆れてる・・・。」
星夜:「・・・うん。」
泉月:「・・・ごめんな。俺、こんなだからさ、やっぱり、子供出来たら、将来嫌われちゃうかな?」
星夜:「・・・そんなことはないと思うけど・・・。」
泉月:「でも、星夜と二人して、俺の事呆れた目で見るんでしょ?」
星夜:「そういう事もあるかもしれないけど・・・。」
泉月:「あるんだ!?そこはないって言ってよー!」
星夜:「いや、ないとは言えないでしょ。
星夜:でも、泉月子供大好きでしょ?」
泉月:「あぁ、うん!かわいいよねぇ。笑うとこっちまで幸せになるよねぇ。」
星夜:「そう言うとこ。」
泉月:「え?どう言うとこ?」
星夜:「そう言う、泉月の子煩悩なとこ、絶対子供にも伝わると思う。だから、パパ嫌いってはならないんじゃないかな。」
泉月:「え・・・ほんとに?」
星夜:「うん。だから、泉月と家族になったら幸せだろうなって思ったんだもん。」
泉月:「そっか・・・。」
星夜:「子供とゲームしたりさ、休みの日は家族でお出かけして、旅行とかも行ってさ、たまに私に怒られて・・・、ふふっ、そう言うの、幸せだなって思わない?」
泉月:「・・・うん、幸せだなって思う。」
星夜:「でしょ?」
泉月:「うん。」
星夜:「落ち着いた?」
泉月:「何が?」
星夜:「マリッジブルー。」
泉月:「うん。星夜のおかげだ。ありがとう!」
星夜:「よかった。」
泉月:「へへへっ。」
星夜:「さて、それはそれとして。」
泉月:「ん?」
星夜:「結婚する前に、ちょぉっと指輪のこと話し合おうかぁ!」
泉月:「え?え!?」
星夜:「ちょっとそこに正座しなさぁい!」
泉月:「ごめん!ごめん!!たすけてぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
END
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