【髪と覚悟とわがままと】


髪を切りたい!

予約してほしい!

みんなちゃんとして!!


〚ご注意〛

・アドリブ大歓迎!常識の範囲内であれば、何をやっても大丈夫です。

・性別不問

・一人称、語尾等変更して頂いて構いません。



‪《登場人物》

①客(真壁:まかべ)

ただただ髪を切りたい。


②店員

美容師。




-------❁ ❁ ❁-----ここから本編-----❁ ❁ ❁-------




客:「(セルフSE)カランコロンカランコローン♪」

店員:「・・・へ?」

客:「こんにちは~!」

店員:「・・・あ、はい!いらっしゃいませ!」

客:「髪切りに来ました〜。」

店員:「あ、あぁ、はい、ありがとうございます。

店員:ご予約のお名前をお伺いできますか?」

客:「真壁です。」

店員:「真壁様ですね。・・・えーっと・・・、ご予約頂いておりましたでしょうか?」

客:「ご予約?」

店員:「はい、当店はお客様の待ち時間を減らすために、完全予約制となっておりまして、ご予約頂いてない方は、再度ご予約をお取り頂いております。」

客:「あ〜、そうなんですね!」

店員:「はい、申し訳ございません。」

客:「では予約します!」

店員:「かしこまりました。いつになさいますか?」

客:「今から、予約します!」

店員:「はい、承ります。いつになさいますか?」

客:「今からです!」

店員:「・・・あ〜、えっと〜・・・?」

客:「今、髪を切りたいです!」

店員:「・・・あ〜、真壁様。大変申し訳ございません。当店完全予約制となっておりまして、本日はもうご予約がいっぱいになっております。別日でご予約頂けませんでしょうか?」

客:「でも今切りたいんです!

客:ちゃちゃーっとやっちゃってくださいよ!」

店員:「あの、いえ、真壁様?そう言われましても、先程からお伝えしております通り、当店(完全予約制となっておりまして・・・)」

客:「(被せて)大丈夫です大丈夫です!今予約取りますから!すぐお願いします!」

店員:「あ、あの・・・っ。」

客:「席はこっちですか?あ、シャンプーが先ですかね?

客:私、美容室でのシャンプー好きなんですよね〜♪気持ちいいですよね~♪(シャンプー台に座る)」

店員:「(あっけに取られる)はぁ・・・ありがとうございます・・・じゃなくて!」

客:「どうしたんですか、店員さん?突然大きな声出したら、びっくりするじゃないですかぁ。」

店員:「あの、ご予約のお客様優先ですので、後日再度(いらっしゃって頂ければと)」

客:「(聞いてない)さーてーはー、ストレス溜めちゃってますね〜!ダメですよ、ストレス溜めちゃぁ!いい仕事出来ないですよ!私でよければ、話聞きますよ〜。

客:さっ、先ずはシャンプーシャンプー♪」

店員:「・・・えーっとー・・・。」

店員:(今お前がストレスなんだが?)

客:「ふふふん♪(上機嫌)はーやーくっ♪」

店員:「あのー・・・。」

店員:(あー・・・、これはダメだ。ダメなお客さんだ。先輩たちはご予約のお客様で手が離せないし・・・。こうなったらしょうがない、私が対応して、さっさと帰ってもらうしかない・・・。)

客:「店員さーーん?どうしたんですか〜?はやくーー!!」

店員:「あ、はい!ただいま!」





(洗髪をする)

客:「はーー、気持ちいいです。」

店員:「よかったです。

店員:痒いところはございませんか?」

客:「耳の裏ら辺が少し痒いです~。」

店員:「かしこまりました。」

客:「あと昨日手の甲も蚊に刺されちゃって痒いんですよね~。」

店員:「そうなんですね。」

客:「庭いじりしてたらすぐ刺されちゃうんですよ~。」

店員:「大変ですね。」

客:「かいてください~。」

店員:「・・・え?」

客:「手の甲、痒いです~。」

店員:「あの、手はご自分でかいて頂いて大丈夫ですよ。泡付いてませんし。」

客:「あ!そっかぁ!そうですよね~!もう、店員さんも人が悪いなぁ!早く言ってくれればいいのに~。あははははは!」

店員:「あ、あは、あはは・・・。」





(カット用の椅子に座る)

店員:「さて、今日はいかが致しましょうか?」

客:「えっとね〜、すごく短くしてください!」

店員:「どのくらいですか?」

客:「2センチくらい!」

店員:「2センチくらい切るんですね。かしこまりました。」

客:「ううん、2センチにして欲しいんです。」

店員:「・・・全体の長さを2センチにって事ですか?」

客:「そうです!」

店員:「結構短くなりますけど、本当にいいんですか?」

客:「いいんです!あとは店員さんのセンスで、かっこよくしてくれれば!」

店員:「わ、私のセンスで!?」

客:「美容師さんって、カリスマなんでしょ?いっつもきらきらきらきらしてますもんね~!眩しんぼ〜(まぶしんぼー)ですもんね~!」

店員:「は?何ですか?まぶ・・・?え?」

客:「眩しんぼ〜な美容師さんは、めっちゃきらきらきらきらしたカリスマですもんね!私知ってるんですよっ♪」

店員:「いや、美容師が全員カリスマって訳じゃ(ないですよ。)」

客:「(被せて)かっこよくしてくださいね!モデルみたいに!」

店員:「も、モデル!?」

客:「私、一度、みんながかっこいいって言ってくれる髪型にしてみたかったんですよね~。それには、美容師さんの力を借りるのが1番だって、たまちゃんが言ってて!」

店員:「た、たまちゃん?」

客:「うちのおばあちゃんちにいる子なんですけど、なんでも相談に乗ってくれるんですよ〜!

客:たまちゃんの髪型は、私が小さい頃に試しに切ってみたんですけど、気に入ったからってそのままにしてくれてるんです!

客:私、今も時々切りに行ってるんですよ~。」

店員:「へ、へ~、そうなんですね〜。

店員:器用でいらっしゃるんですね。」

客:「そんなことないですよ~!店員さんお上手なんだから♡

客:でもたまちゃんもにゃーにゃー喜んでくれてます!」

店員:「・・・にゃーにゃー?」

客:「はい!」

店員:「・・・にゃーにゃー・・・。」

客:「はい!にゃーにゃー!」

店員:「・・・猫ですか?」

客:「たまちゃんです!!そこらの猫と一緒にしないでください!」

店員:「あー・・・、た、たまちゃんは長毛なんですか?」

客:「2センチくらいですよ!」

店員:「あ、たまちゃんが2センチなんですね。お揃いですか?」

客:「はい!たまちゃんかっこいいので、お揃いにしたくて!写真みます?」

店員:「あ、はい、ぜひ・・・。」

客:「ね!かっこいいでしょ?」

店員:「あ、はい、そうですね。(棒)」

店員:(いや、かっこいいって言うよりかわいいけど!猫とお揃いの髪型ってどうすれば・・・。)

客:「色々やって見たんですけど、人間とたまちゃんなので、なかなかお揃いにならなくて〜。なので美容師さんのお力をお借りしようと思いました!!」

店員:「は、はぁ、光栄です。」

客:「たまちゃんみたいに、かっこよくしてくださいね!!」

店員:「が、頑張ります・・・。」



(間)



店員:「・・・ふぅー。」

客:「・・・店員さん?どうしたんですか?」

店員:「・・・え?」

客:「切らないんですか?」

店員:「あ、はい、切ります!」

客:「美容師さんがどんな風にしてくれるのか、楽しみですね〜!」

店員:「・・・(ごくり)、・・・はぁ・・・はぁ・・・(手に持ったハサミが震える)。」

客:「・・・?ど、どうしたんです?震えてますけど・・・。」

店員:「(鼻息荒く)震えてません!武者震いです!私は武者!」

客:「武者?」

店員:「今!今切ります!頑張りますから!」

客:「え・・・?え?・・・えーっと?」

店員:「どうカットしたらかっこよくなるか、構想をねってるところですから!ふしゅー!(鼻息)

店員:・・・右側を始めに切って・・・いや、左側からの方がバランス取りやすいか・・・?いやいや、前髪を先に2センチにした方が・・・。」

客:「え?ちょっと?何ブツブツ言ってるんですか?」

店員:「ちょっと黙っててください!集中できないので!!!」

客:「っは、はい!」

店員:「2センチに切るって、めちゃめちゃ難しい・・・。でも私はやる!やってみせる!」

客:「え?なに?ちょっと怖い・・・。」

店員:「ま、真壁様が悪いんですからね・・・。ちゃんと先輩達がいる時に入ってこないから・・・。予約取らないから・・・。」

客:「え?私予約取りましたよね?今切って(欲しいって)」

店員:「(被せて)私!!!!!

店員:私髪切るの真壁様が初めてで!!!精一杯頑張りますね!!!!頑張るけど、かっこよくならなくても、クレーム入れないでくださいね!!!」

客:「・・・え?は?初めて!?」

店員:「い、行きます!!危ないですからじっとしててください!!!」

客:「え!?え!?ちょっと待ってーーーー!!!ハサミを突き出さないでーーー!!助けて、たまちゃーーーーーーーん!!」

店員:「お覚悟をーーーーーー!!!」





END